株式会社ウェルネスでは、専属の医師がオンライン上で利用者一人ひとりの健康計画を立て、パーソナライズされた検査や健康行動をアテンドするサービス「パーソナルドクター」を提供。科学的根拠に基づく「予防医療」を軸にしたプロダクトによって着実な成長を遂げています。今回は2022年12月の入社以来、バックオフィス業務の基盤づくりから担ってきた、経営管理グループ 労務・総務チームの山下真歩さんのインタビューをお届けします。
「予防医学」を新たなサービスとして自社開発していく発想に興味を持った
▼山下さんの前職について教えてください。
バックオフィス向けのSaaSを提供するスタートアップへ入社して、経理を中心としたバックオフィス業務を行っていました。私はもともとITエンジニアになりたくて、高専の電子工学科に在学していたんです。そこで、高専の友人に色覚のハンディのある人がいて、「色覚障がいの方にWeb上で必要な情報が伝わっていない」ことに勿体なさを感じました。色覚障がい者の方に役立つサービスを作りたいとの思いがありました。中学生のころに、ITベンチャーのプログラミングキャンプに参加してWebデザインを学んでいた経験があったため、色盲の方にもきちんと伝わるようなWebサイトを作れたら、なんて考えていました。
しかし、エンジニアにはなれなかったので、エンジニアをサポートできる仕事に就くために、文系の知識も必要と考えて、短大の法律経済学科に進学。在学時から企業で営業事務などのインターンをしていくにつれて、次第にバックオフィス業務の面白さを知りました。社会の役に立つプロダクトが世の中に出回っていく手助けをする。そのやりがいを強く感じるようになったんです。
▼そこからウェルネス社へジョインした理由について教えてください。
前職の会社を離れたあと、バックオフィス業務についてフルリモートで働くことのできる会社を探しました。私はオフィス勤務だと非常に疲れてしまうため、以前からずっとフルリモートでの働き方を選択していたんです。そのワークスタイルは変えないまま、面白いプロダクトをもつ会社が良いな…と思ってリサーチしていたところ、ウェルネスが目に留まりました。「予防医学」を事業の柱にするという視点は今までの自分の中にはなかったもので、とても新鮮に感じましたね。
また、ウェルネスのことを知っていくにつれて、「防ぎ得た後悔をなくす」という理念もそうですし、すべての幸せには健康がベースにあるという考え方にすごく共感しました。それを事業化し、世の中になかったプロダクトを自社開発している点に大きな興味が湧いて、入社を決めました。
会社のあらゆる業務がうまく進む仕組みを創っていくことにやりがいを感じる
▼山下さんの現在のお仕事内容を教えてください。
バックオフィス業務として総務、労務、経理の全般を担っています。総務業務としては全社会議の企画運営や郵便管理などを行っています。労務面では就業規則・36協定の策定や勤怠管理、社労士との折衝や社会保険関連業務など。経理は現在のバックオフィス業務の中心的な位置付けになりますが、請求書作成や送付、支払業務や経費精算、給与関連業務など多岐にわたっています。
こうした一連のバックオフィス業務も、スタートアップという特性上、入社したときには仕組み化がまだ十分になされていなかったんです。そのため、既存のものを引き継いで改善していくというよりも、皆さんの力を借りながら、一からフレームを作っていく感覚でした。ものづくりをすることが好きで、新しいものを創っていくということはとても面白く、大変ではありますがやりがいも感じます。
▼バックオフィスというよりも、新規事業を進めていくようなイメージでしょうか?
そうかもしれません。ある程度の裁量を与えてもらって、まずはベースになるものを自由に作ってごらん、という感じで。ただ、私は何かのプロフェッショナルなスキルをもっているわけでもなく、手探りの中でのスタートだったんです。何ももたない状態から上司に色々と教えてもらいつつ、分からないことは自分から積極的に聞きながら組み立てていったような状況でした。
業務を進めていく上では、フルリモートということもあり、分からないことは定例のオンラインMTGで聞くほか、Slackで「教えてください!」と何でも質問しました。上司から「どんなことでも聞いてくれてOK」というスタンスで接してもらえるので助かりましたし、アドバイスをもとに、自分の中で日々PDCAを繰り返しながら正解に近づけていきましたね。
▼バックオフィス業務が円滑に進むよう、特にどのような点を整備していきましたか?
工数のかかる業務は外注化するなど、内製化すべき部分とそうでない部分をすみ分けし、スタッフの作業負担ができるだけ少なくなるよう工数管理を行った点でしょうか。たとえば経理の入出金管理などは最も工数がかかるもので、ミスも起こりやすいため、必要な部分は外注して社内の経理業務がスムーズに回るよう整理しました。けれどもまだまだ力不足で、これからもさまざまな切り口で効率化を進めていかなければいけないと思っています。
▼やりがいや仕事の面白さはどんなところにありますか?
ひとつは社内の人たちから、普段の仕事が円滑に進むようになったと報告をもらえたときは、良かったなって思えます。セクションや役割が違ってもすべての仕事はつながっていることが分かるし、会社のあらゆる業務がうまく進む手助けができていると感じるのはうれしいです。
またお客様からの、ウェルネスのサービスによって病気の早期発見につながったといった声を聞けるのは大きな喜びです。バックオフィス業務はお客様との直接の接点は生じないのですが、間接的にそうした声を聞くなど、人や社会の役に立つプロダクトが世の中に出回る手助けができていくのはやりがいにつながりますね。
ライフステージが変わることによって職を失う人が出るのを防ぎたい
▼山下さんは労務関連の業務も担っておられますが、たとえばどのような働き方ができる組織にしていきたいと考えていますか?
まずは全員がフルリモートで働ける環境を整備していきたいという想いがあります。オフィスへの出勤自体が工数のかかる作業になりますので、できるだけ減らせるようカスタマイズしていきたいですね。
それと、これはまだ個人的なアイデアの段階なのですが、ワーケーションの導入ができたら面白いし、採用の幅も広がるんじゃないかと思います。たとえばご主人が海外に駐在することになって、現地に行かなければならないという場合や、子どもがいてフルリモートでないと働けない、そんな方もいると思うんですね。時差を考慮に入れて、フルリモートで働く上でどんな点が難しいのか。どのような障害があるのか、体当たりで検証を行っている途中です。
▼すごいですね。それはどのような想いからのアクションですか?
そうした働き方を提案することで、いろいろな人の採用につながれば面白いなと思うからです。
国内でも、子どもが寝たあとや保育園に行ったあとなら働ける、介護の手が空く時間なら仕事ができるという方はきっと多いと思います。今の世の中どんどん働ける人が減っているのに対して、人材資源の無駄をなくしていくことは重要であると思います。フルリモートなら柔軟な働き方ができますし、ライフステージが変わることによって職を失うような状況を防げるような環境づくりをしていきたいと思っています。
▼自分の生活にフィットさせた働き方が、ウェルネスであれば実現できるということですね。
そうなるよう、これからいろいろな仕組み化を提案していきたいです。実際、従来の固定観念は排除してトライするほうがスタートアップらしいですし、今頑張っている人が長く心地良く働いていけるための環境づくりをしていきたいです。
ひとりの人が長く働くことができれば、ご自身の幸せはもちろん、会社にとってはそれだけ採用コストも減るわけですし、お客様にとっても同じコンシェルジュが長くお付き合いできるほうが安心感につながります。あらゆる方向にWIN-WINですし、そうした「人」のつながりを軸としているのがウェルネスのサービスだと思います。